御巣鷹山 真実のゆくえ④
http://heart-shaped.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/22_ad5a.html
↑①はこちらです
前橋地検は、ボーイング、運輸航空局、日航の関係者
全員の不起訴処分を決定した。
その時に、「8・12連絡会」の申し入れで
不起訴理由に対する説明会を開催。
その中で、調査を担当したベテラン敏腕検事は、
報告書について遺族に説明した。
「私はいろんな角度から調査した。
それで11月までずれこんだ。
その結果分かったことは、修理ミスが事故の原因かどうか
相当疑わしいということだ。
(中略)
事故調査委員会の報告書も曖昧と思う。
みなさんは我々が本当に大切な資料を持っているように
思っているが、資料は事故原因については、
事故の報告書しか分からない。
それ以上のことは法学部出身の我々にわかるはずがない。
我々が調べたのは、乗っていた人の調査等、日航の調書、
飛行機の破片、遺体の資料等、キャビネット20本以上もある。
それは見た。でも何も分かりませんよ。
今日これから資料をお見せしてもいいです」
事故調の出したボイスレコーダーの解析では、
「ドーン」という衝撃音の後すぐに
減圧警報が1秒鳴って止まっている。
藤田さんは、それは減圧警報ではなく、別の警報だと言う。
航空事故研究の権威である加藤寛一郎さんは、
事故調の報告書を支持する著書『壊れた尾翼』の中で、
日本乗員組合の、事故調に対する恐ろしいまでの
不信感に心の底から驚いた、と言っていた。
その本の中で、加藤さんが、藤田さんと
警報のブザーについて話し合いを持っている記述がある。
加藤さんは、パイロットたちは急減圧に
気づいていなかったのではと言う。
加藤さんは、藤田さんから
「100歩譲って、これが減圧警報だったとして、
そのブザーは誰がとめたんですか。
減圧の警報ブザーは、機関士が止めない限り止まらないんですよ。」
と言われ、非常な衝撃を受けた、とあった。
パイロットにはおそらく常識であることで、
事故調の方々も知っていなければいけないことを
少なくとも加藤さんは知らず、
それを知るまでに3時間半かかった、と書いている。
加藤さんは、その疑問への答えとしてなのか、
江連記者という方からの質問に答える対話形式で
自分の見解を載せるという形をとっていた。
「警報が1秒で止まったのは、壊れたからではないか」
「パイロットは、緊急事態でマスク着用を忘れていたのでは?」
と江連記者に突っ込まれて「それもあり得ます」と答えながら
(なかなか鋭いな・・・)と加藤さん自身の心理状況を
カッコ書きで記載する展開。
(江連記者は、本文中は男性に見えるような記述だったのだけど
なぜか最後に、実はモデル並のスタイルの、若いたいへんな美人だと書いてあった)
加藤さんは、ジャンボ機のコックピットは、
小型機よりもかなり大きく、そのため
減圧にも、時間がかかったのではないかと推測。
だから減圧はゆるやかで、客室ではすぐにおさまった、とのこと。
最終的には、事故調の武田委員長の
「分からないこともたくさんあるんです」というセリフで
その章を終わらせていた。
事故調の報告書では、数秒後に、氷点下45度にまで
気温が下がったとあるそうなのだけれど・・・
どういうことなんだろう。
機内の一部でだけ温度が下がったということなんだろうか?
私の読解力のせいなのかもしれないけれど
「壊れた尾翼」のこの章を何度読んでも、私には
煙にまかれたような印象を受け
加藤さんが何を言いたいのかが伝わってこなかった。
藤田さんも、急減圧ではなく、
ゆるやかな減圧はあったと思う、と主張していた。
でも、減圧がゆるやかでは、垂直尾翼の破壊の原因にはならない。
加藤さん、また事故調の武田委員長は、
「急減圧は、主に天井裏で起こった」と言っている。
しかし、藤田さんは、
「減圧は、飛行機の一部に起こるものではなく、
客室で起こったとしたらコックピットでも起こっていると考えるのが
科学的思考のイロハである。
百歩譲って、天井裏で起きたとしても、
飛行機内の天井や仕切りはあまり頑丈につくられていないため、
天井に穴が空いたりり落ちてきたりしたはず」と書いていた。
どちらが正しいかということを
専門的な知識がないものに断定できるわけもないけれど
こんなに多くの人たち、航空関係者、パイロットまでも
不信感を抱く事故調査委員会というのはなんだろう。
事故調査委員会だけで
すべて秘密裏に行うのではなく
パイロットや航空関係者にも公開して
協力を求めるべきなんじゃないだろうか。
藤田さんは言った。
『結局、事故調は日米両国の誰も起訴されないように
訳の分からない報告書をつくったのかもしれない』
・・・・・・
機長の奥さまは、長い間、人殺し、という中傷を受けて
下を向いて歩く生活を続けてきた。
いやがらせの電話には、電話番号を変え、
追悼登山にも、遺族に会わないように
早朝に登山されていた。
ところが、ボイスレコーダーが、数年前、テレビで公開された後
全国から激励のメッセージが奥さまのところに届いたとのこと。
奥さまは、歯しか見つからなかった機長の遺体を
本当に本人なのか、ずっと信じられなかったのだけど
2003年の追悼下山の際
偶然、篠原歯科医に出会い
「高濱機長の歯型は、自分が検視しました。
絶対に本人に間違いない。
データをお見せして説明します」と言われ
奥さまの方から篠原歯科医宅を訪問して
鑑定データを見せてもらい、18年のもやもやが
吹っ切れた思いになった。
その年に、60歳になられた奥さまは、やっと
これからは前向きに生きなければ・・・、と
考えられるようになった、とあった。
(「御巣鷹の謎を追う」 米田 憲司著より)
本当に切ない。
ボイスレコーダーを聞いて
機長は、本当に立派だと思った。
JAL123便の墜落は、樹林に接触して地面に激突、
そこからまた飛び、裏返しで斜面に墜落衝突している。
一体、どれだけの恐怖なのか・・・。
乗客の方々の恐怖、
また、500名以上の命を背負ってコントロール不能の
飛行機を操縦する恐怖は、想像すら及ばない。
たくさんの方々の命を奪い
遺族の方、関係者、様々な方々の
人生を大きく変えてしまった事故。
真実が葬りさられてしまったのでは
やりきれないと思う。
日本では、犯罪の追及と、真実の追究が
一緒になっており、それでは空の安全は、いつまで
経っても保障されない。
藤田さんは、犯罪を追及するのではなく、
真実を追究したいと言う。
22年経った今でも、真実の追究は可能なのだろうか。
真摯に、真実を追究してほしいと
祈るばかりです。
揺れるとき手にぎっちゃいます・・・
←ブログランキングサイトへ
押してもらえると嬉しいです
事故調査は再発防止のために
日本乗員組合連絡会議
http://www.alpajapan.org/kannkoubutu/jikobousi/INDEX.HTM
落合さんの証言
http://www.goennet.ne.jp/~hohri/n-ochiai.htm
wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%88%AA%E7%A9%BA123%E4%BE%BF%E5%A2%9C%E8%90%BD%E4%BA%8B%E6%95%85
「御巣鷹の謎を追う」 米田 憲司著
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4796646671/ref=sr_11_1/503-3402998-0363939?ie=UTF8
「壊れた尾翼」 加藤 寛一郎著
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4062568543/sr=1-1/qid=1159415669/ref=sr_1_1/503-3402998-0363939?ie=UTF8&s=books
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)


最近のコメント